防水の種類

2022年1月7日更新

防水の種類

防水は用途や躯体によっていろいろな工法と材料があります。どんな種類があるのかをご紹介していきます。

 

塗膜防水

塗膜防水(ウレタン)工事は湿気や異液混合による化学反応によって硬化する特性を活かして、液状状態になっているウレタン樹脂を刷毛、コテ、ゴムベラなどを使って特定の下地に対して所定量を塗布し、防水の膜を形成していく工事です。塗膜防水のメリットとしては、下地の形状になじみやすいところと、時間がかからないで施工できる点、安価なところです。屋上やベランダなどあらゆるところで施工できます。また、臭いや熱の発生もなく既存の防水層の上からでも塗装できます。高性能ウレタンなら重ね塗りして弾性を高めることができます。

ゴムシート防水

ゴムシートは伸縮性に優れたシートを使っています。防水材がシートの形状のためつなぎ目に重なる部分が生じることと防水下地の平滑さが必要になります。防水シート自体が劣化している場合はシートそのものを交換することになります。ゴムシート防水のメリットは伸縮性が高く下地の亀裂にも柔軟に追随します。温度による物性変化が少ないことと、耐用年数も長いです。低コストで時間もかからず、木造建築にも適しています。

塩ピシート防水

塩ビシート防水工事は、塩化ビニル樹脂で作られた防水シートを接着剤などで下地に貼り付ける密着工法です。複雑な形状などの場所はシート同士のジョイントが多く発生し、シート同士は熱風で溶かして一体化することができます。塩ビシート防水のメリットは、紫外線や熱に優れた耐久性があります。カラフルな色や模様がある下地に適しています。高い伸縮率、耐摩耗性があって保護層なしで軽歩行ができます。施工しやすく下地の撤去が必要ないので改修工事にも最適です。

FRP防水

FRP防水は優れたFRPの特性を防水分野に応用したもので防水層は軽量かつ強靭、耐熱性・耐食性・耐候性にも優れています。不飽和ポリエステル樹脂に硬化剤を加えて混合し、この混合物をガラス繊維などの補強材と組み合わせて一体にした塗膜防水です。FRP防水のメリットは、軽量で耐久性に優れ重歩行や車両の走行も可能です。多様な形状に施工できてつなぎ目のないシームレスな層を形成しています。下地への密着性や防水性に優れています。

アスファルト防水

熱工法は、220度から270度に溶融した改質アスファルトを接着剤として改質アスファルトルーフィングを貼り合わせて防水層を作る工法です。常温工法は粘着層付アスファルトルーフィングを下地に張り付け、ローラー転圧をして下地に張り付けて積層し防水層を形成します。またはルーフィング類をゴムアスファルト系などの液状材料で下地に張り付けて防水層を形成します。トーチ工法は両面を改質アスファルトでコーティングした防水材をトーチバーナーであぶり、防止材を一部溶解させて施工する工法です。アスファルト防水のメリットは防水性能が高く、コストがそれほどかかりません。防水層が厚く水密性が高いです。メンテナンスも少なくて済みます。


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